「覚えていてくれたの?」 「あぁ。……それ、やるよ、千夏に」 「えっ?大事なものでしょ。そんなの貰えないよ、あたし」 「いいよ、やる!千夏、興味津々だったから」 「えっ、でも……」 半ば強引に、アルバムと一緒に紙袋に入れられた。 「とにかく、アルバムは家に帰るまで開けるなよ!いいな?」 と、念を押され、余計に見たくて仕方なかったけど、約束通り、家に帰るまで開けることはしなかった。