そんな私に、 


「千夏の分は、ここに書いて!」 



「えっ?」 



潤が指差した先は、卒業アルバムの表紙裏だった。 


全面に開かれたそのページには、白黒で体育祭のムカデ競争のシーンが映しだされている。 



「こんなページ、もったいなくて書けないよ!」
 


「いいんだよ!好きなところに、早く書いて!」



「えっ、うん」



躊躇いながらも、潤に言われるまま、お気に入りの青いペンでメッセージを書き込んだ。  




潤へ
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今までありがとう!
いつまでも輝く潤でいてね!サッカー、頑張ってね。ずっと、応援しているよ。
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千夏より