待つこと、数分。 



「お待たせ!」 


と、満面の笑みで、私に差し出す卒業アルバム。  


「ありがとう!私も、潤のアルバムに書きたいんだけど……」



「うん。俺のは、この通り、もうめちゃくちゃ!書くとこなんてないよ」 



見ると、色とりどりのカラフルなペンで、所狭しとみんなのメッセージが書き加えられている。 



「……ホント、ないね」 


苦笑いするしかなかった。