―ミンミンミ―ン 蝉の鳴き声が響くグラウンド。 太陽の光が直射する真っ昼中の暑い夏の日。 そんなごく普通の時間が過ぎていたのに、 「「キャ―海斗く~ん」」 「「そんな~海斗君はみんなのもの~」」 「「優って誰よ~」」 蝉の鳴き声がかき消され、 黄色い声が響くグラウンドに変わり 「「海斗やるな~」」 「「俺たちにまで重りつけるなよ~」」 「「負けたらどおすんだよ」」 「「かっけぇ」」 女の子達に負けじと声を出す男達。