ドアが開いて、しばらくシーンとした空気が流れて。 母は安心したのか、出て行った。 私ははぁ、とため息をついて。 思いっきりベッドにダイブした。 この家は窮屈すぎる。 そう思って、私はケータイと財布をベッドの横においてあったカバンに入れると。 いつものように窓から降りていった。 その姿を彼に見られていたなんて。 そのときは知らなかった。