私はあまりに緊張して、うまく息が出来なくなっていた。 完治したばかりのキズが疼く気さえする。 目の前の父が書類から顔をあげて、私は思わず陸斗に擦り寄って、手を握った。 やっぱり彼を目の前にすると体が勝手に反応する。 陸斗はわざと私の腰に手を回して父を見下ろした。 しばらくして、加奈ちゃんパパが口を開いた。