ー翌朝ー

「……んっ、ふあー……。」

『あ、良人、オハヨ。』

「おはよう……で、姉さんは?」

『……まだ帰ってきてない。』

「……四天王……が連れ去ったかな……。」

『……良人?!』

「ごめんね。
 昨日は気が動転してた。」

『本当に、大丈夫……?』

「本当は大丈夫じゃない。
 でも、こうしてないとっ、折れそうなんだよ……。」

良人は今にも泣き出しそうな顔をしていた。

「でも、もし本当に四天王が姉さんを連れ去ってたら……。
 潰すだけだよ。」

良人の目が、変わった……?

『もしかしたら、魔界にお姉ちゃんが"鍵"って情報がもれてたかもしれない。
 王様の仕業かな……。』

「なんで王様?」

『王様は目の前の人なら、ハッキリと心が読めるんだ。
 魔界からでも、ぼんやりとなら良人の心が読めてたのかも。』

「じゃあ、姉さんは四天王に連れ去られたのが濃厚だね。」

『うん。』

ボクがお姉ちゃんを助けてあげる。

……絶対に!!