少しばかり不幸な僕と少しばかり怖い魔界人


「絆那、運動神経悪いでしょ?
 いや、僕も人のこと言える立場じゃないけどさ。
 ついててもらったほうが安全じゃない?」

「あたしが運動神経悪いから、ついてもらわないの。
 だって、春樹くんも、真輝も、琉南ちゃんも運動神経バツグンでしょ?
 そういう人についたほうが、魔界人の人も動きやすいでしょ?」

『まぁ、確かにそうだ。』

『誰が誰につくかは、魔界からみんなを呼んでからにしよ。
 相性とかもあるはずだし。』

『じゃあ、今すぐ呼ぶか。』

『うん。』

そう言うと、2人はぶつぶつと呪文のような言葉をつぶやき始めた。

すると、徐々に3つの人の形が現れた。

1人は、桃色の目と髪が印象的な150cmぐらいの身長の女の子。

もう1人は、黄色の目と髪が印象的な130cmぐらいの身長の男の子。

もう1人は、朱色の目と髪が印象的な170cmぐらいの身長の女の子。

『こんにちはっ、あたし銀士の妹の桃風だよぉ。』

野田さんと同じようなしゃべり方……。笑

『ぼくは、黄貴〈おうき〉です。』

礼儀正しいよ、この子。

頭下げた!!

『私は、朱雀〈すざく〉だ。』

「「「「「「よろしく。」」」」」」

『紫子、お前四天王の1人をつれてくるか?』

『だって、朱雀に面白そうだからつれてけって脅されたんだもん。』

『しょうがない。
 で、お前らは誰につきたい?』

『銀士、あたし、あの背の高い子がいい!』

「あたしは真輝。
 よろしくね、桃風。』