少しばかり不幸な僕と少しばかり怖い魔界人


「ほら、食べ終わったんだから話合い始めるよ。」

さすが琉南ちゃん!

話合いのことなんて、すっかりわすれてた……。

『今回、四天王の下のヤツらが来たからね。
 普通に考えて、次は四天王がくるんじゃないの?』

『あぁ、おそらくな。
 今回は四天王じゃなかったから勝てたものの……。
 四天王はかなり強いぞ。』

『しかも、4人いるしね。』

「だよなー……4人となると、1対2だろ?
 俺らは人間だし。
 魔界人に太刀打なんかできねぇだろうし。」

流星の言う通りだ。

魔界人にとって人間なんか、そこら辺にいる虫と同等にしか見えないでしょ。

『実は、俺が魔界人を呼んである。』

「まじでっ?!」

『うるせぇ、春樹。
 でも、呼べたのは1人だ。
 俺は流星に憑依して流星を守れる。
 多少の傷はつくが、確実に死なない。』

『ボクも良人に憑依するよ。
 問題は……この4人だよ。』

春樹と、絆那と、野田さんと、琉南ちゃん。

『呼んだのは俺の妹。
 桃風〈とうふう〉だ。
 魔界では有名な風使いだ。』

『じゃあ、ボクも呼ぼうか。
 でも2人しか呼べない。』

「じゃあ、誰か1人は魔界人なし……ってこと?」

『うん、そうなる。
 でもそうなったら、その1人を全力で守る。』

「じゃあ、あたし、魔界人なしでいいよ。」

そう声を発したのは……絆那。