少しばかり不幸な僕と少しばかり怖い魔界人


「紫子……お前、目……。」

『あ、あれ?
 ……うん、気にしないで……。』

紫子……歯切れ悪い返答だな。

「桑原!! 大丈夫か?!」

「……流星くんっ!!」

「え、あの……え?」

俺、桑原に抱きつかれてんぞ?!

『……流星、顔赤いよ~♪』

「ちょっ……うっせぇ! 紫子!!」

「怖かったよぉ~……。」

桑原……泣いてる……?

「桑原、顔あげて?
 大丈夫、もう終わったから。」

そう言って、桑原の頭を撫でてやる。

「流星く~ん……。
 あた、し……」

あれ……?

「桑原、桑原?!」

『絆那、寝ちゃったね。』

「……良かった、気失ったかと思った……。」

『よしっ、銀士のところに行こっか。
 ボク、ワープ使えるし。』

「え?! 使えるのか?!」

『うん、じゃあ、絆那のこと放さないでね。』

「おぅ!!」

すると、蒼園の時と同じようにまばゆい光に包まれた。