少しばかり不幸な僕と少しばかり怖い魔界人


「……なーんで夏休み前日なのに5時間目まで授業あんだよー。
 ……って、あれ? なんの話?」

どこかに行っていた、春樹が帰ってきた。

「ん? プールの話。」

「いやいや、違くて。
 このお嬢さんたちは?」

お嬢さんって……。笑。

「あぁ、野田たちもプール行きたいって。」

「うそ……まじ?」

春樹の目がキラキラと輝いてる……。

分かりやすいなぁー……。笑。

「俺と春樹は野田のアド持ってるから連絡できるけど、良人は持ってねぇだろ?」

「うん、でも今日はケータイ家に置いてきちゃったよ……。」

僕の不幸体質その1

忘れ物をよくする。

「じゃあ、あたしヨシくんに送っておくよ。」

「ありがとー、絆那。」

「いいえ。」

「じゃあ、帰ろーぜっ!!」

この5人は、帰る方向が一緒だからみんなで帰ることになる……。

「あー、あたしと絆那パス。
 水着買って帰るー。」

「あ、俺も今年のねぇよ。」

流星、絆那と1秒でも長く一緒にいたいんだねー。

「え、去年のじゃダメなのかよ、流星。」

空気読みなさい、春樹。

「いいよ、行こうよ。
 ねっ、いいでしょ、春樹。」

「良人の頼みならきいてやろう。」

「じゃっ、行くかぁ。」

僕が席を立った時……