少しばかり不幸な僕と少しばかり怖い魔界人


そして、今に至る。

やっとついた、流星の家。

ーーーーーピーンポーン♪

「良人!! 桑原!!
 紫子、いるぞ。
 入れ。」

「「おじゃまします!!」」

『良人!! 絆那!!』

紫子、半泣きで目がウルウルしてる。

『大丈夫か?』

『大丈夫なわけないじゃん!!
 ボク、高所恐怖症なんだから!!』

魔界人にも高所恐怖症ってあるんだ……。

……じゃなくて!!

「キミ、銀士っていったよね?
 キミも、紫子と同じ魔界人なの?」

『あぁ、そうだ。』

「あの、紫子から聞いたんだけど、人間界と天界を征服しようってやつ、本当なの?」

『あぁ、本当だ。』

「僕らも、紫子と話してたんだ。
 魔界の王様を……倒すってこと。
 ね、絆那。」

「うん。」

『本当か……?』

銀士くんは心底驚いている様子だった。

「うん、本当。」

「銀士、やったな!
 仲間や増えた!!」

『あぁ。
 城に乗り込むのは、8/25だ。
 それまでは、俺がお前らを鍛えてやる。
 覚悟決めとけ。』

「「「「『了解!!』」」」」

こうして僕たちは魔界の王様を倒すべく、力を集結させた。

すぐそばで、あんなことが起こっているとは知らずに……。