少しばかり不幸な僕と少しばかり怖い魔界人


*side 良人*

長い睫毛に縁取られ、キレイな紫色の瞳をもつクリクリの二重の目。

左側の目はほとんど前髪で隠れてしまっている。

髪も瞳と同じ、キレイな紫色。

160cmぐらいと、身長は低いけど運動神経は良さそう。

「ヨシくん、この子紫子くん。」

「うん、話聞こえてたから。
 僕は良人、西藤 良人。
 よろしくね。」

『うん、よろしく。』

「ひとまず、家に帰ろっか。
 お話、しよーよ。」

『うん。
 これから、良人の家に行くの?』

「うん、そーだよ。」

『家に、人はいっぱいいる?』

「いや、僕1人だけだよ。
 なんで?」

『いや、なんでもないよー。』

「そっか。
 じゃあ、帰ろっ。』

それにしても、紫子はどこから来たんだろう?

おそらく、人間じゃないだろうな。

何歳?

好きな食べ物は?

……

考えれば考えるほど、疑問が多くなっていく。

まぁ、家に帰ったらいくらでも聞けるよね。