紅梅サドン

仕事を終えて家に戻ると、雪子やルノー、次郎が何やら大笑いしていた。


「ーー秋ジイ、昨日雪子に派手に怒られた気分はどう?

秋ジイは“ドM”っぽいから、実は内心嬉しかったんじゃーーー。」

僕はその時点で、ルノーの背中に足蹴りを飛ばした。


「田辺君ーー。

小学生相手にセックスとか連呼しないでくれる?

イヤらしいーー。
教育に悪いよ。」

次郎はクスクスと笑う。

「小学生がそんな言葉を覚えるな。

お前が最もイヤらしいわーー。」

僕は次郎のまん丸い頭を小突いた。

雪子は隣でにこやかに微笑んでいる。

「さあ、ご飯にしましょう。

今日はサッパリと御素麺に、鶏むね肉の梅肉ソースです。

梅は二日酔いにとっても効くんですよ」

雪子がそう言って台所に立ち上がった。