side*/咲綺

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拝啓 怜桜


まずは、ごめんなさい。

あたし素直になれなくて、
いっつも怜桜に迷惑かけてた。

直接言うのは少し恥ずかしかったので
手紙に書きました。

怜桜はあたしのどんな小さな事でも
すぐに気付いてくれる。

ありがとう。

喧嘩の理由だってそう。

あたしの体を気遣ってくれたんだよね。

本当にごめんね?
ありがとう。

あたしは怜桜が大好

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手紙はここで終わっていた。

"怜桜が大好"の文はきっと、
"怜桜が大好き"って書きたかったんだろうな。


「手紙が途中で終わっているのは
美和の様態が急激に悪化したからなんだ」

先輩は顔を下に下げて言った。


だから書きかけ──・・・。

「それから美和は他界した」


美和さん───・・・ッ


怜桜は手紙を読んでから言葉を
一言の発しない。

あたしからじゃ怜桜の顔はちゃんと
見えなかったけど、


泣いていた様な気がした──・・・。