the second 〜永遠の恋人〜

ひとしきり自慢話をした多恵はだんだん酔いが回ってきた事もあって泰明のだらし無さを涙ながらに語った。

こんな素敵な自分の夫となる人物がどのように不甲斐無く、そしてくだらない男か。

だんだんと自分の話にも酔ってきた多恵は悲劇のヒロインにでもなった気分。

(女が女なら男もだらし無い奴だな…まぁ可哀相というか馬鹿というか)

少々泰明にも同情しながら、何とか話を終わらせるタイミングをはかる。

『あの、奥さん…』

『奥さんだなんて言わないで、まだ婚約しただけなのよ』

『そ、それは失礼しました…あの、旦那様になられる方はお部屋で待ってらっしゃるんじゃ…』

『あの男が?フフフ…ある意味じゃあ待ってるでしょうね』

『…?』