the second 〜永遠の恋人〜

そんな未音の気持ちを察したのか弓暢が言葉を発した。

『分かった…先生の言う通りにする』

『そうか、いい子だ』

何時もの優しい笑顔で未音の頭を撫でる。

こうやって弓暢に頭を撫でてもらうのが未音は大好きだった。

たまらなく安心する。

しかし慶子を詰めたトランクは予想以上に重かった。

廊下に出ればキャスターで移動出来るが、段差は通れない。

それに出来るだけ人目には付きたくない。

苦労してエレベーターに乗せ一階フロアに出る。

幸い此処までは誰にも会わなかった。

開かれてきたとは言っても新宮市の夜は早い。

一部の歓楽街を除けば今のように深夜1時に人ひとり通らない無人の街と化すのである。

そのまま表には出ず階段脇を通る。