彼女と会えない日が続くと気が狂いそうになるほど苦しい。

今日も1週間全く連絡が無かったのだが、急にふらりと『今からおいでよ』と電話があったのだ。

ノソノソとベッドから起き上がった尚人は紗耶香が近い将来、和歌山に行ってしまう日の事を考え憂鬱な気分になった。

尚人にとって紗耶香が19年間生きてきて初めての女性である。

もちろん女の子と付き合った事は何度かあるし、デートらしきものをした事もあったが、それ以上は発展しなかった。

一方の紗耶香は二十歳という年齢のわりに既に完成された女だった。

もちろん尚人以前にも男性経験は豊富にありそうだったし、その均整のとれた白い肌に尚人はのめり込んでしまった。

緩慢な動作でデニムを身につけ上半身裸のままでソファーに腰を下ろす。

目の前の紗耶香は全裸なので目のやり場に困る。

そんな事はおかまいなしに紗耶香は黄色がかった煙を目を閉じたまま吸い込んでいた。