『ううん大丈夫。元々物があんまりないから1時間もあれば片付く。でも今日の講義は休むよ、まだ結構頭痛いんだ』

『あきれた、二日酔い?あんまり調子に乗っちゃ駄目よ』

紗英の話で昨夜12時半には帰った事、両親以外では唯一鍵を持っている弓暢が樹を送っていった事が分かったので康太に電話するのは止めにした。

ため息をついて部屋を見渡す。

この部屋を自分がやったと言うのか?

釈然としないままバラバラになった写真立てを組み立て始める。

未音は訳の分からない漠然とした恐怖を感じ思わず後ろを振り返った。