飲んでいる最中は自分自分、ある程度酔っている…という自覚はあったが、逆に自分をキチンと制御出来てる自信もあった。

何か言葉を発する前には調子に乗って馬鹿な事を言わぬよう、心の中で整理してから喋っていた気もする。

でもどうやって帰ったのかが全く思い出せない。

しかしキチンとパジャマに着替えているし、眼鏡も枕もとに置いてある。

これで目覚めたら裸だったというのではギョッとするが…

『みんな無事に帰ったかな』

呟きながら時計を見ると朝の6時であった。外もようやく明るくなっている。

『飲み過ぎると早起きしちゃうのよね…』

誰にとも無く話し掛けながらベッドから体を起こす。少し熱でもあるのか体の節々が痛い。

顔を洗おうと洗面所に向かった未音は、そこで始めて異変に気が付いた。