私の見たことの無い世界。
でも龍輝さんにとったらそれは普通の世界だということ。
こうやって隣に居ても、私と龍輝さんは違う場所に居て、違うモノを見てるんだ…。
「…龍輝さん、あんまり喧嘩しないでくださいね?」
「ん?」
「龍輝さんが傷だらけになるところなんて、見たくないですもん」
…あんな風に傷つく龍輝さんなんて、見たくないよ。
「大丈夫、俺負けねーから」
「…クリスマスの時は負けてたじゃないですか」
「アレは俺がぶつかったせいであいつらの服汚しちゃって、
それの償いっつーか、そういうので殴らせてやってたの。
それに、自暴自棄になってたって言っただろ?
全部どうでもいいって思ってた時だったから、あん時は別。
じゃなきゃ負けないっつーの」
……そうだとしても、やっぱり喧嘩は良くないよね…。
負けないって言っても傷は作るだろうし…。
だけど、私の言葉なんて全然聞いてくれなさそう…。
「…あんまり、無茶しないでくださいね」
「おー、任せとけ」
…心配だったけど、結局そう言う以外には出来なかった。



