…映画が終わるまであと40分くらい。
映画館に戻ろうかとも思ったけど、それこそ「今更」だよね。
「うーん…」
…ゲームセンターの中には居たくない。
そう思ったから、健吾さんから貰ったオレンジジュースを飲みながら、外でみんなが来るのを待つことにした。
……。
春の暖かな日差しの中、小さく息を吐いて空を見上げた。
(龍輝さん、まだあの子たちと話してるのかな…)
…それを想像するだけで心臓が痛くなる。
「四聖獣」の龍輝さんなんだから、女の子に囲まれるのは仕方ない。
仕方ないとは思うけど…、
……でも、やっぱりあんなの見たくなかったな…。
「…今は、私だけを見ていてもらいたかったな…」
…なーんて、そんなの贅沢だ。
ううん、贅沢すぎる。
でも…、私だけを見ていてもらいたかった。
私だけを見て、笑ってて欲しかった。
「龍輝さん…」
…好き。
大好きです。
でも私は、これ以上龍輝さんに近づけない…。
「…はぁ」
もう一度空を見上げ、息を吐く。
と、その時…――、
「お前、こんなところで何やってんだよ」
――…ふっと、呆れたような声が聞こえた。



