……。 ほどなくして場内が暗くなる。 だから私たちも席に向かい、3人並んで座る。 私の左側に大雅さん、その大雅さんの隣に朔也さんが座った。 「朔ちゃん俺と手ぇ握りたいの?」なんて相変わらずの大雅さんを、朔也さんはため息であしらう。 くつくつ笑う大雅さんを見ていると、なんだか私も自然と笑うことが出来た。 そして、映画が始まる。 …けれど、すぐに気付く。 (あれ…?) 龍輝さんが、始まったばかりの映画を横目に外へと出ていった。