四聖獣の4人と出かけるなんて、そんなの想像も出来ない…。
でも龍輝さんと大雅さんはノリノリで映画の話をし始めた。
体の大きな武蔵野 健吾さんは大して興味なさそうに壁に寄り掛かり、
黒髪メガネの十朱 朔也さんは武蔵野さんのそばの座席に腰掛けて、携帯をいじり始めた。
……大雅さんがニヤリと笑って龍輝さんの肩を叩いたのは、10分ほど経過した時だった。
「ねぇねぇ、これってトリプルデートじゃね?」
一番に反応したのは武蔵野さん。
「男4女2のどこがトリプルだよ」
ガハハ、と大きな体を揺らして豪快に笑う彼の近くで、十朱さんは眉を寄せる。
「…大雅、お前また馬鹿なことを…」
…また?



