「んー。 あの人あんなだけど、約束はちゃんと守る人らしいよ。
まぁ、女子との約束限定だけどね。
だから、1日我慢して過ごせば真由ちゃんの秘密は守られると思うけど…」

「…けど?」


「…あの人さぁ、手が早いので有名だからちょっと心配」


………。

こ、怖いこと言わないでくださいっ…!!




「うぅ…そんなの聞いたら、ますます行きたくないよ…」

「うーん、どうしたもんかねぇ…」

「うー…」

「んー…」


…と二人で唸ってた時、廊下から楽しそうに笑う声が聞こえてきた。

その声が段々近づいてきて、私たちのクラスの前で止まる。


そして、ドアが開き…――、




「お、やっぱりまだ残ってた」

「えっ…!?」




――…何故か龍輝さんが、私を見て微笑んだ。