…はぁ…。
…大雅さんと1日デートすれば、その後は本当に黙っててくれるのかな?
でも「ごめんうっかり話しちゃったー」なんて、あとから言ってきたりしないよね?
「うーん…」
…大雅さんならそういう結果もありそうで怖い…。
…でも、デートしなきゃ結局すぐにバラされちゃうんだよね?
つまり私は、結果がどうあれ「大雅さんとデートするしかない」ってこと?
「…はぁ…」
どよ〜んとした空気を纏いながら、1時間ぶりに教室に戻る。
「真由ちゃん!さっきはどうしたの?
あのまま戻ってこないから心配したよ?」
「あ…優ちゃん…ごめんね、ちょっと色々あって…」
「え、何どうしたの?大丈夫?」
うーん…あんまり大丈夫じゃないかも。
ほんの少し前までは、龍輝さんのことでハッピーな気分だったのにな…。
…あ。
そうだ、優ちゃんは龍輝さんの幼馴染みなんだよね。
と言うことは、「四聖獣」のことも詳しいってことだよね、きっと。
その優ちゃんなら、日曜日の回避方法を見つけ出してくれるかもしれない。
「…優ちゃん!今日の放課後時間ある?
大事な話があるんだけど、いいかなっ…!?」
…こんなに必死に声を出したのは初めてかもしれない。
優ちゃんはビックリした顔で私を見て、ただ事ではないと思ったのか、凄く真剣な顔で頷いた。
「もちろん大丈夫だよ!
私に出来ることならなんでもするから、全部話してね!」
「うんっ…ありがとう…!!」
ガシッとお互いの手を握って頷き合う私たちを、クラスの人たちは妙な顔で見つめていた。