【完】校内1のイケメンに恋をした!!



はぁ、はぁ、はぁ…。


私と笠井さんの乱れた呼吸音がトイレに反響する。




「くそぉ油断した。 赤井センセの授業だったのかぁ」


ははっ、と髪をかき上げる笠井さん。

ため息が出てしまうくらい、笠井さんのすべてがカッコイイ…。




「真由、大丈夫?」

「あっ…」


うわっ

顔、近いよっ…!


「だ、大丈夫です。
それよりも…、大雅さんは大丈夫でしょうか?」

「んー? まぁ大丈夫だろ。アイツ足速いし」

「あ…そう、なんだ…よかった」


…よかった。って、実際大雅さんが逃げ切れたかどうかはわからない。

でも笠井さんが「大丈夫」と言ったらすべてが大丈夫になるような気がしたから、ホッと胸を撫で下ろした。




「で? なんでアイツのことは名前で呼ぶのに俺は“笠井さん”なんだよ?」


え!?

またそれ…!?