……。


シーン とする中庭で、誰かと誰かが顔を見合わせる。


そして、


…パチ、 パチパチ…、 パチパチパチ…


…龍輝さんの爽やかなその言葉と笑顔に、人々が手を叩き合う。

それは次第に大きくなり、会場中…ううん、学校中…、世界中から聞こえてるんじゃないかってくらいに響いてる。


…みんながみんな、私と龍輝さんを見て拍手してる。






「あーあーあーくっさいセリフ。 だっせー」


いつもみたいに笑う大雅さんに、龍輝さんは「うるせぇな」と返事しながら笑う。

それから私を見て、そっと髪を撫でる。




「俺たち、出会ってからまだそう経ってないけどさ…、だけど俺、お前のことマジで好きなんだ。

だからこれから先もずっと、一生俺のそばに居て欲しい。

……マジで、愛してる」






…観客が騒ぎ立てる中で、私たちはお互いを見つめ、微笑み合う。


そして、凄く凄く恥ずかしかったけど…、
だけど私と龍輝さんは、たくさんの人の前でその距離をゆっくりと縮めていった。






……二人の唇が重なった時、

学校内には今日一番の歓声が響き渡った。