――…それは、

この学校の制服が可愛いから!!


リボンの形や大きさ、スカートのひらひら感が最っ高に可愛い!!


もぉ、八神原学園最高!!

と、思った時。


「あーやっぱりいいなぁ、制服可愛い!
八神原学園最高っ!!」


近くからそんな声が聞こえてきた。

私と同じことを思ってる人、居るんだぁ…。

しかも声に出して言っちゃうなんて、恥ずかしくないのかな…って、うわぁ…すっごい美人。


おっきな目に長いまつげ、整った顔立ち。ふんわりとした長い髪がよく似合う。
…まさに完璧な人。

同じ制服を着てるのに、私とは天と地ほどの差がある。




「ねぇ、あなたもそう思うでしょ?」


え?


「あ、わ、私っ…!?」

「そうだよぉ。他に居ないじゃん」


うっそ…綺麗な子が私に話しかけてきたっ…。


「ねぇ聞いてる?」

「あっ…うんっ!
あ、あのね、私も制服可愛いなぁって思って、それでこの学校選んだのっ…!」

「え、ほんと?じゃあ一緒だね!」

「うん!」


同じ風に思ってる人なんて初めてだ。
なんか、それだけで嬉しくて表情が緩む。




「私、高宮 優(タカミヤ ユウ)だよー」


高宮 優ちゃん、かぁ。
雰囲気に合った素敵な名前。


「私、加藤 真由(カトウ マユ)です」

「真由ちゃんかぁ!よろしくね!」

「あ、うんっ…優ちゃんよろしくね!」




…その後、優ちゃんと私は制服談義で盛り上がり、同じクラスだとわかったら更に盛り上がり、「改めてよろしく!」と二人で笑い合った。