天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅩ

疲れた。

それはそれは疲れた。

珍しく中庭のベンチに腰を下ろし、背中を預けて天を仰ぐ小岩井。

そんな彼に。

「あれれ?小岩井さん」

可愛らしい声が聞こえる。

見ればいつの間にか五時間目も終わっていたのか。

授業の合間の休憩中の雪ん子が立っていた。

「どうしたんですか?お疲れですね小岩井さん」

顔色の悪い小岩井を気遣う雪ん子。

(天使です…)

密かにホッコリする小岩井。