「お母さん、怒ってるの?」


『怒ってるけど。

 おそいーーーっ!

 どこほっつき歩いてんの!?って』


「帰ってこない心配はしてないんだ」 


『ハイハイ、どうでもいいから

 すぐ帰って来いよな、クソ』




クソって部分を強調して言ったた飛乃は、

一方的に電話を切った。




「もう…飛乃のバカ」




あたしはケータイをポケットにしまう。




…というわけで、あたしは

帰らなくてはなりません、陸くん。




陸くんといたいのは山々ですが、

ここでキスされるなんて…。




ダメです、健全なお付き合いをしている

あたしたちが…。

こんなところで……っ、

ああ…キケン…!