「とにかく席に着こ?」 いつもより優しい陸だから 余計に涙が目に溜まる。 ねぇ、あたし… 陸に頼っていいのかな…? 自分で解決したい、なんて 偉そうなこと言って 結局『邪魔』なんて言われただけで すでに泣きそうな自分。 泣いちゃだめだ、そう思っても あたしの涙は止まってくれない。 陸はあたしを席に座らせた。 「陽菜子」 「……ぅ…ッ」 ごめんね、陸。 みんながいる前なんかで泣いて 陸だって恥ずかしいよね。