俺自身、もっと陽菜子を 抱きしめていたかったのかも。 だから…。 「俺が大丈夫じゃない」 「え?」 「おいで」 キョトンとした顔で 涙を拭ってる陽菜子の前で 両手を広げた。 ホントに俺、あのコーチ 殺しちゃうかも。 何で陽菜子なんだよ。 彼氏が真横にいただろ。 あんた、仮にも教師だろ。 それでも、陽菜子を狙うんだったら 俺があんたを潰してやる。 ぎゅっと抱きついてきた陽菜子を 強く抱きしめた。