◇陽菜子 side どうしよう…。 あたしはてっきり自分だけが 好きだって思ってた。 だけど違ったの? 陸もちゃんとあたしを好きでいてくれたの? そうだとしたら すっごく、すっごく嬉しいよ…。 陸がぎゅっと握ってくれた手を あたしも握り返した。 あたしが朔田くんを見ると 少し動揺してるように見えた。 「っ、まぁ、幸せにっ!」 顔の横に手を上げ、 そそくさとあたしたちの前から消えた。