陸、顔はイケメンだもんね…。 同じ学年じゃない先輩や後輩は 陸の本性を知らないから…。 素敵幻想を抱いてしまってる…。 ヤバ……。 このまま下駄箱とか、恥ずかしい。 せめて、手…離したい…。 「りく…手、離してい?」 「何で?」 「てっ…手汗やばい、から!」 しどろもどろになりながら あたしは手を離したい理由を 適当に考えた。 「……」 陸は無言のまま、 あたしを数秒見つめた。 なっ、ナニ!?