高校を卒業して、すっかり忘れていたいつかの弘樹の言葉をようやく思い出した。
めんどくさいってこういうことか。
弘樹が精神おかしくなったってこういうことか。
あたしも精神おかしくなるはずだ。
太一を見ていると、こっちまでおかしくなってくる。
一緒に地獄まで落ちてしまおうかなんて思ってしまう。
弘樹も麻尋ちゃんを抱いたときそう思ったのかな。
「俺よりも弘樹の方が感じるって、どういうことだよ……」
太一は譫言のように呟いていた。
その目には涙はもうない。
代わりに怒りにも似た悲しみが瞳に写っていた。
「俺が下手だっての? 腹立つ……まじ、なんなの……」
太一の指があたしの肌に触れる。あたしはその度に声を上げていた。
「太一……もう…………っ」
「こんなふうに、どうせあいつに抱かれたときもこうやって喘いでたんだろ…………なんで、なんで」
太一はあたしのことなんて見ていない。
麻尋ちゃんと重ねるためにあたしを抱く。
そして、あたしは毎回意識を飛ばす。
めんどくさいってこういうことか。
弘樹が精神おかしくなったってこういうことか。
あたしも精神おかしくなるはずだ。
太一を見ていると、こっちまでおかしくなってくる。
一緒に地獄まで落ちてしまおうかなんて思ってしまう。
弘樹も麻尋ちゃんを抱いたときそう思ったのかな。
「俺よりも弘樹の方が感じるって、どういうことだよ……」
太一は譫言のように呟いていた。
その目には涙はもうない。
代わりに怒りにも似た悲しみが瞳に写っていた。
「俺が下手だっての? 腹立つ……まじ、なんなの……」
太一の指があたしの肌に触れる。あたしはその度に声を上げていた。
「太一……もう…………っ」
「こんなふうに、どうせあいつに抱かれたときもこうやって喘いでたんだろ…………なんで、なんで」
太一はあたしのことなんて見ていない。
麻尋ちゃんと重ねるためにあたしを抱く。
そして、あたしは毎回意識を飛ばす。