「でもどうしてこんなところにいるんですか?」

私は不思議に思ったことを尋ねる。

「ああ。誰かに呼ばれた気がしてな。そして歩いてたらお前がうずくまってたんだよ。」

「誰かに呼ばれて・・・?」

静御前・・・・?

私が胸で名を呼ぶと応と答えるように桜の花びらがひらりと舞う。

ああ。やっぱり貴女だったんだ。

私、貴女のと義経様の思いを受け継いで私は生涯この人と共に生きるから。

「やっと、俺の元に戻ってきたんだな・・・」

土方さんが嬉しそうにつぶやく。

そうだよ。

あなたのもとにやっと戻ってこれたんだよ。

「待っててくれてありがとう・・・・」

「さんざん待たせられたんだからこれからは俺の好きにさせてもらうぜ?」

「えっ?」

驚いて顔を上げると不意打ちでキスをしてくる。

「なっ///」

「櫻。愛している。俺の傍で永遠に笑っていろ。」

「はいっ!」

そう言ってまた口づけを交わす。

離れていた時間は取り戻せない。

きっと、様々なことがお互い変わっただろう。

だけど、これからその時間を埋めていけばいい。

これからは末永くあなたの傍にいられるのだから。