「輝遅いわよー。」 「ごめん、ごめん。」 母さんと合流して、俺たちは飛行機に乗り込んだ。 「シートベルトをしてくださーい。」 CAのお姉さんが機内にアナウンスをする。 カチャッ… 「本当に日本を離れちゃうのね…。」 目に涙を貯めながら母さんが言った。 「…。なんてゅーか、全然実感とかないんだけどね…。」 俺は答えた。 「日本にまた家族3人で帰って来ましょうね。」 「当たり前。」 俺が微笑みながら答えたのと同時に飛行機は離陸した…。