「え? 高木さんの写メを撮ったんだ……」


「それはわかってるよ。なんで撮ったのか、よ。よりによって高木さんの写メなんか……」


 私は囁くように小声で言ったけど、恵美は相変わらず普通の大きさの声で言うものだから、たぶん高木千尋にも聞こえたと思う。背中がピクって反応したから。


「言わない。あんた声大きいんだもん」


「えー、教えてよ。親友でしょ?」


 恵美が親友かどうかは微妙だけど、私も誰かに言いたかった、という事もあり……


「絶対に大きい声出さないでよ?」


「うん、わかった」


「じゃあ、耳貸して?」


 私は恵美の耳元に口を寄せ、ボソボソボソと計画を説明した。


「うっそー!」


 言ったそばから、恵美は大きな声を出した。