ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜

 私と修平の口の距離、約30センチ。修平はまだ言わない。『なんてね』と。


 20センチ。まだ言わない。修平の息が私の顔に掛かった。ミントの匂い。

 10センチ。まだ言わない。修平の瞳に私が映っている。

 5センチ。まだ言わない。修平は目を閉じた。睫毛が長い。


 こいつ……本気だ。本気で私にキスするつもりだ。まさかの、不合格。


 私は修平の頬をひっぱたくべく手を上げ、『バカッ!』と叫ぼうと思った。ところが、


「バカやろう!」


 私の代わりに怒鳴ってくれた人がいた。それは誰かと言うと……


 あちゃー


 なんと和也だった。修平の後ろに和也がいて、すっごい怖い顔で私達を睨んでいた!