ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜

「ううん、私も今来たところ」


 ゲッ。私までデートで定番の返しをしちゃった。何やってんのよ、私!


「彩花ちゃん、相談ってどんな事?」


「うん。えっとね……」


 私は、修平を上目遣いで見つめた。修平も、私の事を真剣な目で見つめ返している。

 そして一瞬の沈黙のあと、私は恥ずかしそうに下を向いた。そして、


「やっぱり、言えない……」


 と、か細い声で言っていた。


 なによ、これ?

 こんなの予定にないじゃん。私、なに勝手に演技しちゃってんの?


 自分の意志とは無関係に、私は勝手に演技を始めてしまったらしい。予定になかった仕種や台詞が、勝手にスラスラ出て来てしまう。


 ひょっとして、私には元女優の守護霊が憑いているのかしら?