ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜

「ちいちゃんはここで隠れてて? 絶対に見つかっちゃダメだからね?」


 私は体育館の裏にある、ブナかなにか、よくわからないけど、大きな木の陰に隠れるようにちいちゃんに指示をした。


「うん」


「私はすぐそこで修平を待つから、たぶん話し声も聞こえると思う。彼がどんな事を言うか、しっかり聞いてね?」


「彩ちゃん、こんな事やっぱりやめようよ。私、怖くなっちゃった……」


「何言ってんのよ? 心配する事ないって……。修平を信用しなさいよ?」


 私が和也を信用するように……


 私は不安な顔のちいちゃんから離れ、体育館の壁に背中を預けて立った。


 あと10分かあ……


 私は、腕時計をチラッと見てそう呟いた。ちいちゃんと鉢合わせしないよう、修平には時刻を指定しておいたのだ。


 なんかちょっと、緊張して来ちゃったかも。