ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜

「ちいちゃん、トイレで泣いたでしょ?」


 そう言うと、ちいちゃんは俯いたままコクンと頷いた。続けて、


「私、なんか悪い事した?」


 と聞くと、ちいちゃんは「え?」と言って顔を上げ、私を見た。泣き腫らしたその目が、痛々しかった。


「ちいちゃん、私の事避けてるでしょ? だから、私がなんかしちゃったのかなって思うんだけど、何も心当たりがなくて……」


「違うの。彩ちゃんのせいじゃないの。私が勝手に……」


 そう言って、ちいちゃんはまた俯いてしまった。“勝手に”の後は何なんだろうと思っていたら、


「嫉妬してるだけなの」


 と言った。


「嫉妬? ちいちゃんが、私に?」


「あんな風に、彼に触ってもらえて、羨ましいなあって……」


 はあ?