美容院へ行って髪をほぼ地毛と同じ栗色に染め直してもらった。メイクも元に戻し、つまりはほぼ本来の私に戻してしまった。それはなぜかと言うと……


 例の体育館の裏での一件で、中野君が恵美に言った言葉。


 『あんたの性格が、どうしようもなくブスだからだ』


 私はそれを聞き、解ってしまった。中野君が、顔や見掛けで人を判断しない人だという事を。そして、その言葉は恵美に向けてのものだけど、まるで私が言われたような気がした。


 中野君がちいちゃんを好きなのは、ちいちゃんの内面を知っての事なのだ。それなのに……

 暢気に笑いながらお弁当を食べてる修平の頭を、私はポカッと叩いた。


「痛っ! 彩花ちゃん、なんで急に……。俺、なんかした?」


「あんたさ、親友のくせになんも解ってないよね?」


「え? 和也の事? 解ってないって、どういう事?」