ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜

「どうしたの?」


「私、弟達に何も言ってない。心配してるだろうし、お腹を空かせてると思う」


 ああ、そういう事ね……

 時計を見たら、もうとっくに夕飯の時間は過ぎた時刻だった。


「私に任せて!」


 私は迷わずそう言っていた。


「私が行って、琢己くん達のご飯を作るわ」


「え? でも……」


「お願い。私も少しは役に立ちたいの」


 そう。私は病院へ来てから、ずっと無力感に苛(さいな)まれていた。私なんか、いてもいなくても一緒なんじゃないかと……


 だから、この役に立てるチャンスを、何としてもゲットしたかった。


「じゃあ、お願いします」


 ちいちゃんが遠慮がちにそう言い、“うん!”って言おうとしたら、


「ちょっと待った!」


 中野君から、正に“待った”がかかった。