ブスになりたい女 〜高飛車美少女 VS 秀才クール男子〜

「何が?」


「私だったらああいう時、ただひたすら謝るだけですけど、意見を言ってもいいんですね!」


「それはまあ、言うべき事は言わないと、ね?」


「そうなんですね。大塚さん、かっこよかったです!」


「そ、そうかしら」


 “かっこいい”なんて褒め言葉は初めてだから、照れてしまった。




 二人並んでおしゃべりしながら歩き、路地に差し掛かったところで高木さんは立ち止まり、


「大塚さん、私はこっちなんですけど……」


 と、左に折れる路を指差した。


「そう? 私は真っ直ぐなんだ……」


「じゃあ、ここでお別れですね? また明日」


 高木さんはお行儀良くペコッとお辞儀をし、左の路を歩いて行った。

 いったんは「さようなら」と言ったものの、私はすぐに高木さんの後を追った。もっと彼女の事を知りたいと思ったから。