あんまり気が進まない…けど仕方ない。約束だから。

渋々、割烹着の袖に腕を通す。


―――あれ?


「私お洋服のサイズ言ったっけ?」


割烹着は私の背丈にぴったりだった。袖も、膝丈の裾も。
膝の辺りで踊る椿模様が可愛い。可愛い…けど、


「いいえ?
目分量で僕が縫いました。」


器用だな。


…知らない間に寸法計られたりしてたらどうしようかと思った。



とりあえず割烹着をきちんと正し、首の後ろの紐を結ぶ。
ぴったりサイズの割烹着を見下ろして私は思った。


―――食堂のおばちゃんっていうか…、幼稚園児みたい…。


割烹着が似合う小学6年生がいたらぜひ見てみたい。