私は誰かの心にきっと残ることができるから。 だから、大丈夫。 私がヨシヤのことを思い出せたように。 ―――ありがとう…。 「さようなら、 “アンダーサイカ”。 …あの都市伝説は本当だったんだね――。」 『アンダーサイカは、なんでも願いを叶えてくれるんだって。』 私が最後に見たのは、 無邪気に、そして嬉しそうににんまりと笑う、槐の顔だった。 目の前が、真っ白になる。