ハナミズキ




そうか、だからあの時……



「…だから、あの時…キスしたの?」



氷野くんは無言で頷いた。



「…ごめん…。俺、お前にキスしたあと、すげぇ後悔した。俺の勝手なわがままで…お前を傷つけた。日曜のあの時…遊李さんに言われて気が付いたんだ。」



「…何を…?」



私がそう聞くと、彼は少し笑みを浮かべこう言った。



「…好きな女のことを本当に想ってるんなら…その人の幸せを願うことが、その人に出来る…俺の精一杯の幸せにすることなんだ…。自分の気持ちを押しつけて嫌われるより…恋とは違う感情でその人を…恋華を支えていきたい。」



『それが俺の出した答え。』



最後に付け加え言った、氷野くんの顔は悩みが無くなったようなさっぱりとした笑顔だった。



「…だから、恋華も正直に言えよ。…遊李さんが好きなんだろ?」



「……私は……」