「えっと……龍だっけ?」


返事が返ってこないことを承知で、龍に話しかけてみる。


やっぱり龍は返事を返さず、目だけがあたしと合っている。


「何があったのかは知らない。何があったのかも聞かない。

でも……、大丈夫?目に光がない。」


途端に、太陽と航太が焦り始めた。


龍はあたしを睨みつけている。


……これであたしが怯むとでも思った?


あたしも龍を睨み返す。


「……お前ウゼぇ。」


そう言うと龍はどこかに行ってしまった。


「待てよ龍!!」


太陽と航太も龍のあとを追っていた。